もう黒い画面は怖くない!Fishシェルの導入でターミナル操作を快適にしよう
Web制作や開発の現場で避けては通れないのが、黒い画面こと「ターミナル」でのコマンド操作です。最初はとっつきにくく、エラーが出ると心が折れそうになりますよね。でも、もしターミナルがもっと直感的で、親切なアシスタントのようになったらどうでしょう?
今回ご紹介する「Fishシェル」は、まさにそんな夢を叶えてくれるツールです。強力な補完機能やシンタックスハイライト(コマンドの色分け)が標準で備わっており、初心者でも驚くほど快適にコマンド操作ができるようになります。この記事では、fish shellのインストールから、あなたの開発環境を劇的に改善するfishの環境構築、そして基本的なfishの設定方法まで、コピペだけで完了できるように丁寧に解説していきます。さあ、一緒に「動く」を体験してみましょう!🚀
Fishシェルって何? なぜオススメなの?
Fishは "Friendly Interactive Shell" の略で、その名の通り「親しみやすく対話的なシェル」を目指して開発されています。多くのLinuxやmacOSで標準となっている「Bash」や、カスタマイズ性が高いことで人気の「Zsh」と比べて、Fishは設定不要で強力な機能がすぐに使えるのが最大の特徴です。
- 🎨 シンタックスハイライト: 入力中のコマンドが正しいか間違っているかを色で教えてくれます。
- 🧠 賢い自動補完: 過去の履歴やファイル名から、次に入力するコマンドを予測して薄く表示してくれます。
- 📖 豊富なヘルプ: コマンドの使い方が分からなければ、すぐにマニュアルを参照できます。
- 🔧 簡単な設定: Webブラウザ上で視覚的に設定を変更できます。
これらの機能のおかげで、コマンドの打ち間違いが劇的に減り、作業効率が格段にアップします。まさに、Webクリエーター初心者の強い味方と言えるでしょう。
Fishシェルのインストール方法
それでは、早速お使いの環境にFishをインストールしていきましょう。macOSとLinux(Ubuntu/Debian系)での手順をそれぞれ紹介します。
macOSの場合 (Homebrew)
macOSでは、パッケージマネージャーのHomebrewを使うのが最も簡単です。まだHomebrewをインストールしていない場合は、公式サイトの手順に従って先に導入しておきましょう。
ターミナルを開いて、以下のコマンドを実行してください。
brew install fish
Linuxの場合 (Ubuntu / Debian系)
UbuntuやDebian、またはその派生ディストリビューションをお使いの場合は、`apt`コマンドでインストールできます。
まず、リポジトリ情報を更新します。
sudo apt update
次に、Fishをインストールします。
sudo apt install fish
デフォルトシェルをFishに変更しよう
インストールが完了したら、ターミナルを起動したときに自動的にFishが立ち上がるように「デフォルトシェル」を変更しましょう。これにより、本格的なfishの導入が完了します。
まず、Fishがインストールされた場所(パス)を確認します。通常は `/usr/local/bin/fish` (macOS) や `/usr/bin/fish` (Linux) になります。
which fish
次に、`chsh` (change shell) というコマンドを使って、デフォルトシェルを先ほど確認したFishのパスに変更します。`-s`オプションに続けてパスを指定してください。
chsh -s $(which fish)
コマンドを実行するとパスワードの入力を求められるので、ログインパスワードを入力してください。これで設定は完了です!変更を有効にするため、一度ターミナルを完全に終了して、再度起動してください。
新しいターミナルを開いたときに、以下のようなウェルカムメッセージが表示されれば成功です。
Welcome to fish, the friendly interactive shell
Type help for instructions on how to use fish
Fishの初期設定を体験しよう (fish_config)
Fishの素晴らしい点の一つが、Webブラウザを使った簡単な設定機能です。このfishの初期設定機能を使えば、コマンドを一切知らなくても見た目(プロンプト)や色を自由自在に変更できます。
ターミナルで以下のコマンドを実行してみてください。
fish_config
自動的にWebブラウザが起動し、設定画面が表示されます。「Colors」タブで好きなカラースキームを選んだり、「Prompt」タブでさまざまなデザインのプロンプトを試したりできます。気に入った設定が見つかったら、画面上部にある「Set Theme」や「Set Prompt」ボタンを押すだけで即座にターミナルに反映されます。とても簡単ですね!
設定ファイルでFishをカスタマイズする (config.fish)
ブラウザでの設定も便利ですが、より細かいカスタマイズをしたい場合は設定ファイル `config.fish` を直接編集します。このファイルで行うfishの設定方法が、本格的なfishの環境構築の第一歩となります。
設定ファイルは `~/.config/fish/config.fish` という場所にあります。まだ存在しない場合は、新しく作りましょう。
まず、設定ファイル用のディレクトリを作成します。
mkdir -p ~/.config/fish
次に、空の設定ファイルを作成します。
touch ~/.config/fish/config.fish
これで準備は完了です。このファイルを好きなエディタ(VSCodeなど)で開いて、設定を書き込んでいきましょう。
応用例1: エイリアス (alias) を設定する
よく使う長いコマンドを、短いキーワードで呼び出せるようにする機能が「エイリアス」です。例えば、`ls -lha` というコマンドを `ll` だけで実行できるようにしてみましょう。
`config.fish` に以下のように記述します。
alias ll="ls -lha"
応用例2: 環境変数を設定する
開発ツールによっては、特定の「環境変数」を設定する必要があります。例えば、エディタとしてVSCodeを主に使う場合、`EDITOR`という環境変数を設定しておくと便利です。
`config.fish` に以下のように記述します。Bashの `export` とは異なり、Fishでは `set -x` を使うのがポイントです。
set -x EDITOR "code"
ファイルを保存した後、新しいターミナルを開くか、`source ~/.config/fish/config.fish` を実行すると設定が反映されます。
気をつけるべき点:Bashとの違い
Fishは非常に使いやすいシェルですが、BashやZshに慣れている人が乗り換える際には、いくつか注意すべき文法の違いがあります。
- 論理積 (AND): Bashでは `command1 && command2` と書きますが、Fishでは `command1; and command2` と書きます。
- 環境変数の設定: Bashの `export VAR=value` は、Fishでは `set -x VAR value` となります。
- コマンド置換: Bashの
`command`や `$(command)` は、Fishでは `(command)` と括弧だけでOKです。
Web上の記事やチュートリアルのコマンドをコピー&ペーストする際に、これらの違いでエラーが出ることがあります。もし「command not found」などのエラーが出たら、これらの文法の違いが原因かもしれません。少しずつ慣れていきましょう。
まとめ
今回は、fish shellのインストールから基本的な環境構築、そして初期設定の方法までを解説しました。設定不要ですぐに使える強力な補完機能や色分けは、ターミナル操作のストレスを大幅に軽減してくれます。最初は戸惑うこともあるかもしれませんが、毎日使うツールだからこそ、自分にとって一番快適なものを選ぶ価値は十分にあります。
この記事をきっかけに、ぜひFishシェルを試してみて、快適なコマンドライン生活をスタートしてください!
次のステップへ
Fishの基本的な導入が完了したら、次はそのパワフルな機能を実際に体験してみましょう!以下の記事では、Fishがなぜ「使いやすい」と言われるのか、その理由である補完、色分け、履歴機能を具体的なデモを交えて詳しく解説しています。