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Pythonとは?初心者にわかりやすく徹底解説【コピペで動く】

「プログラミングを始めてみたいけど、何から手をつければいいかわからない…」
「Pythonってよく聞くけど、一体何がすごいの?」

そんな風に感じているWebクリエーターのあなたへ。この記事では、今最も人気のあるプログラミング言語の一つであるPythonについて、その基本から応用例まで、初心者にも分かりやすく噛み砕いて解説します。

この記事の最大の目的は、あなたが「コードが動く楽しさ」を体験することです。難しい理論は後回しにして、まずは紹介するコードをコピー&ペーストして実行してみてください。一つ一つのコードは、それだけで完全に動作するように作られています。さあ、Pythonの世界へ一歩踏み出してみましょう!

Pythonの3つの大きな特徴

Pythonが世界中の開発者から愛されているのには、明確な理由があります。ここでは、特に重要な3つの特徴を見ていきましょう。

1. 文法がシンプルで読みやすい

Pythonは、人間が読むことを意識して設計された言語です。他の言語(例えばC++やJava)と比較して、コードの記述量が少なく、英文を読むように直感的に理解できるのが大きなメリットです。これにより、学習コストが低く、初心者でも比較的短時間で基本をマスターできます。

2. ライブラリが豊富で、できることが多い

Pythonの最大の強みは、「ライブラリ」や「フレームワーク」と呼ばれる拡張機能が非常に豊富なことです。これらは、便利な機能をまとめた「道具箱」のようなもので、世界中の開発者が作ったものを利用できます。

これらの道具箱を使えば、ゼロからコードを書かなくても、複雑な処理を簡単に実現できます。

3. WebサービスからAI開発まで、汎用性が高い

Pythonは特定の分野に特化した言語ではありません。YouTubeやInstagram、Dropboxといった世界的なWebサービスのバックエンド(サーバー側)で使われている一方、AI(人工知能)やデータサイエンスの分野では、研究から実用化までデファクトスタンダードとなっています。Webクリエーターにとっては、日々の定型業務を自動化したり、Webサイトから情報を収集したりと、身近なところでも大活躍します。

コピペで体験!Pythonでできること具体例

それでは、早速Pythonのコードに触れてみましょう!
以下のコードはすべて、そのままコピーして実行できます。まずは「動く」ことを体験してみてください。

基本の初歩:「Hello, World!」と画面に表示する

プログラミングの最初のステップとして、画面に「Hello, World!」という文字列を表示させてみましょう。print() という命令は、カッコの中身を画面に出力する役割を持っています。

# print() を使って文字列を表示する
print("Hello, World!")

Webサイトのタイトルを取得する(Webスクレイピング)

Webクリエーターなら気になる、Webサイトの情報収集。Pythonを使えば、指定したURLのWebページから情報を自動で取得できます。ここでは、Pythonの標準機能だけで、Googleのトップページのタイトルを取得してみましょう。

※このコードはインターネットに接続された環境で実行してください。

# 必要なライブラリを読み込む
import urllib.request
import re

# GoogleのURL
url = "https://www.google.com"

try:
    # URLを開いてHTMLを取得する
    with urllib.request.urlopen(url) as response:
        html = response.read().decode('utf-8')

        # 正規表現を使ってtitleタグの中身を抜き出す
        title_match = re.search(r'<title>(.*?)</title>', html)
        if title_match:
            print(f"取得したタイトル: {title_match.group(1)}")
        else:
            print("タイトルが見つかりませんでした。")

except Exception as e:
    print(f"エラーが発生しました: {e}")

単純作業を自動化する(ファイル操作)

Webサイトの素材管理などで、「project-01」「project-02」…といった連番のフォルダを手作業で作るのは面倒ですよね。Pythonなら、そんな単純作業も一瞬で終わらせることができます。

このコードを実行すると、コードを保存した場所と同じ階層に「image_01」から「image_10」までの10個のフォルダが自動で作成されます。

# ファイルやフォルダを操作するためのライブラリを読み込む
import os

# フォルダを作成する場所を指定('.' は現在のフォルダを意味する)
base_path = '.'

# 1から10までの連番でループ処理
for i in range(1, 11):
    # フォルダ名を生成(例: image_01, image_02, ...)
    folder_name = f"image_{i:02d}"
    
    # フォルダのフルパスを作成
    full_path = os.path.join(base_path, folder_name)
    
    # もしフォルダがまだ存在していなければ作成する
    if not os.path.exists(full_path):
        os.makedirs(full_path)
        print(f"'{full_path}' フォルダを作成しました。")
    else:
        print(f"'{full_path}' フォルダは既に存在します。")

簡単なWebサーバーを立ち上げる

Webクリエーターが作成したHTMLやCSSの表示を確認する際、ローカルのファイルを直接ブラウザで開くと、JavaScriptが正しく動作しないことがあります。Pythonを使えば、自分のPC上で簡単なWebサーバーを、たった数行のコードで起動できます。

このコードを実行した後、Webブラウザで http://localhost:8000 にアクセスしてみてください。コードを実行したフォルダにあるファイルの一覧が表示され、HTMLファイルをクリックすれば正しく表示されます。(サーバーを止めるには、実行中のターミナルやコマンドプロンプトで Ctrl + C を押します)

# Webサーバー機能を提供するライブラリを読み込む
import http.server
import socketserver

# サーバーを起動するポート番号を指定
PORT = 8000

# サーバーの設定
Handler = http.server.SimpleHTTPRequestHandler

# サーバーを起動
with socketserver.TCPServer(("", PORT), Handler) as httpd:
    print(f"サーバーをポート {PORT} で起動しました。")
    print(f"ブラウザで http://localhost:{PORT} を開いてください。")
    # サーバーを永続的に実行
    httpd.serve_forever()

Pythonの基本文法を覗いてみよう

コピペで動かしてみて、Pythonの便利さを少し感じていただけたでしょうか?
ここでは、先ほどのコードでも使われていた、Pythonの基本的な「ルール」をいくつかご紹介します。

変数:データに名前をつける箱

「変数」とは、数値や文字列などのデータを入れておくための「名前付きの箱」です。= を使うことで、箱にデータを入れる(代入する)ことができます。

# "message" という名前の変数に文字列を代入
message = "Pythonは楽しい!"

# 変数の中身を表示
print(message)

if文:条件によって処理を変える

「もし〇〇ならAの処理、そうでなければBの処理をする」といった、条件分岐を実現するのが if 文です。Webサイトの「ログインしているユーザーにはユーザー名を表示し、していないユーザーにはログインボタンを表示する」といった処理は、この仕組みで動いています。

age = 20

# もし age が 20 以上なら
if age >= 20:
    print("成人です。お酒が飲めます。")
# そうでなければ
else:
    print("未成年です。")

for文:繰り返し処理を行う

決まった回数や、データの数だけ処理を繰り返したい場合に for 文を使います。先ほどのフォルダ作成の例でも、10回繰り返すために使われていました。ここでは、リスト(複数のデータをまとめたもの)の中身を一つずつ取り出して表示してみます。

# Web技術のリスト
web_skills = ["HTML", "CSS", "JavaScript", "Python"]

# リストの中身を一つずつ取り出して "skill" という変数に入れ、繰り返す
for skill in web_skills:
    print(f"私が勉強中のスキル: {skill}")

関数:処理をまとめて名前をつける

「関数」を使うと、一連の処理をまとめて、好きな名前を付けることができます。同じ処理を何度も書きたいときに、関数を一度定義しておけば、あとはその名前を呼び出すだけで済みます。コードが整理され、再利用しやすくなる非常に重要な機能です。

# 挨拶をする関数を定義する
def greet(name):
    # f-string を使って文字列の中に変数を埋め込む
    message = f"こんにちは、{name}さん!"
    return message

# 関数を呼び出して、結果を "greeting_message" に代入
greeting_message = greet("山田")

# 結果を表示
print(greeting_message)

# 別の名前で再度呼び出す
print(greet("鈴木"))

初心者が気をつけるべき2つの重要ポイント

Pythonを学び始めるとき、多くの人がつまずきやすいポイントがあります。これらを事前に知っておくだけで、学習がずっとスムーズになります。

1. インデント(字下げ)が超重要!

Pythonでは、インデント(行頭の半角スペース)が文法の一部です。if文やfor文などで処理のブロック(かたまり)を表現するために使われます。他の言語のように {} などの記号を使わないため、インデントがずれているとエラーになります。

これは、誰が書いてもコードの見た目が揃い、読みやすくなるというPythonの思想の表れです。インデントには半角スペース4つを使うのが一般的です。

正しいインデントの例

# 正しい例
name = "Taro"
if name == "Taro":
    # この行は半角スペース4つでインデントされている
    print("Taroさん、こんにちは!")

間違ったインデントの例

以下のコードは、print の行のインデントがないため、IndentationError というエラーになります。

# 間違った例(これを実行するとエラーになる)
name = "Taro"
if name == "Taro":
# インデントがない!
print("Taroさん、こんにちは!")

2. エラーメッセージは怖くない!解決のヒント

プログラミングにエラーはつきものです。初心者のうちは、赤いエラーメッセージが出ると焦ってしまうかもしれませんが、怖がる必要はありません。エラーメッセージは、「どこで」「何が」間違っているのかを教えてくれる最大のヒントです。

エラーが出たら、まずはメッセージを読んでみましょう。わからなければ、エラーメッセージをそのままコピーしてGoogleで検索すれば、多くの場合は解決策が見つかります。エラーを解決する経験を積むことが、上達への一番の近道です。

まとめ:Pythonはあなたの強力な武器になる

この記事では、Pythonがどのような言語で、何ができて、どのように書くのか、その入口を駆け足でご紹介しました。

Pythonを身につけることで、Webクリエーターとしてのあなたの仕事の幅は間違いなく広がります。面倒な単純作業を自動化してクリエイティブな仕事に集中したり、Webサイトに新しい機能を加えたり、データ分析を取り入れてデザインを改善したり…可能性は無限大です。

さあ、今日があなたの「Python記念日」です。まずは、あなたのPCでPythonが動く環境を整えるところから始めてみませんか?

次のステップへ

この記事でPythonに興味を持ったら、次はこちらの記事を読んで、あなたのパソコンでPythonを動かす準備をしましょう!

記事を読む:Pythonのインストールと開発環境の構築